広い湖、高い山、只見川上流の「奥只見ダム」
福島県檜枝岐村、新潟県魚沼市にある「奥只見ダム」に行ってきました。

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尾瀬から始まった只見川の上流部を堰き止めたのが、奥只見ダムです。
尾瀬から奥只見ダムの下流までは、只見川が県境になっています。
福島県檜枝岐村から国道352号線を通って行くルートがありますが、道幅が狭く、酷道と呼ばれている道なので、今回は、シルバーラインを通って行きました。
奥只見シルバーラインは、新潟県魚沼市小出から、奥只見ダムまでの県道の後半部分で、全長22.6 kmのうち18.1 kmをトンネルが占めています。
昭和30年頃に掘られた、奥只見ダム建設用の道路で、2車線はありますが、大型車がすれ違いが、ぎりぎりという幅です。
長いトンネルを出ると、広い駐車場や、発電所の施設などが見えます。
福島県側から、只見川沿いに上ってくる道は、ありません。
奥只見ダムと、下流の田子倉ダムの間は、福島県内ですが、未踏の地です。
広い駐車場は、ダムの堰堤の下にあるので、ダム上部まで上ります。
遊歩道のわきには、スロープカーがあり、1人100円で利用できます。
上りは、これを使うと楽です。
この辺りには、発電施設のほかに、研修所や、スキー場などがあります。
ダムの堰堤の上から見ると、その大きさが分かります。
型式は重力式コンクリートダム、堤高は157.0mでダム堤高では日本で第5位(2009年現在)の高さであり、日本一高い重力式コンクリートダムでもあります。
奥只見湖は湛水面積 (1,150ha) で、日本では3番目に広く(2009年現在)、総貯水容量 (601,000,000m3) は第2位(2009年現在)です。
堰堤の中心が県境になっているので、手前が新潟県、奥が福島県です。
堰堤の近くに、資料館と遊覧船乗り場があります。
1時間に1本の定期便で、周遊コースで運行しています。
戻ってくるファンタジア号に、乗ることになります。
「ファンタジア」は、19世紀後半、アメリカ合衆国南部を流れるミシシッピー河を航行していた外輪船をモデルとしてデザインされた船です。
料金は、980円ですが、各種割引があり、890円でした。
船内空間はできるだけ広く、ゆったりと、窓は外の景色が十分楽しめるよう大きくし、船内装飾はちょっとゴージャスでリッチな気分に浸っていただけるようデザインされています。
外輪部分が、船尾に見えるようになっていて、ピストンで動いている様子を見ることができます。
1階、2階に船室があり、3階で屋外に出られるようになっています。
3階は、風が気持ちいいです。
遊覧船は、乗船場を出て、湖の奥の方に進んでいきます。
10分ほどで、銀山平の方が見えてきます。
2000m級の山々の前に、1969mの荒沢岳が見えます。
湖は、波がないので、船は、滑るように進んでいきます。
片貝山は、崖崩れか、残雪か。
東北最高峰の燧ヶ岳2356mが、見えるところまで進んで、船は折り返します。
ダムの堰堤に向かって、進んでいきます。
奥只見湖は、発電専用のダムです。
堰堤より下の部分に取水口があり、地下に発電所があります。
このため、ダム上部からの放水は、ほとんどない状態です。
遊覧船乗り場から、山を上ったところに、奥只見電力館があります。
ダム建設や、水力発電所建設の計画や、工事過程、奥只見の環境などが説明されています。
入館無料です。
受け付けで名前を書いたら、記念品としてボールペンをいただきました。
ダムを管理している Jpowerは、このあたり、新潟県、福島県の水力発電所を管理している会社です。
水力発電への理解を宣伝することは、必要ですね。
昭和の時代の水力発電、ダム建設は、すごい規模だったことが、改めて分かりました。
今は、山と湖の景勝地、観光地として、楽しめる場所になっています。
奥只見も、紅葉の季節には、すばらしい景色が見られることでしょう。
機会があったら、また行ってみたいです。
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